KMCとボードゲーム「超人ロック」 —— KMC Advent Calendar 2018
この記事はKMC Advent Calendar 2018 - Adventarの10日目の記事です。昨日はtetsutalow先生の担当でした。
KMCとボードゲーム
こんにちはこんにちは。KMC5回生のnakario(kmc-id: gnu)です。KMCでは昔はお絵かきなどをやっていましたが、最近はISUCONなど不定期イベントを除けばSlackとボードゲームしかしていないです。はて、コンピュータサークルである京大マイコンクラブでボードゲーム……?
実は、KMCは京大のサークルの中でもRPG研やシミュ研に次いで(?)ボードゲーム活動が盛んです。新歓コンパ、NF、春合宿などの大きなイベントで人が集まる時は必ずと言っていいほどボドゲで遊んでいます。サークルに置いてあるボドゲの数は正確には誰も把握していませんが100以上はあると思います。
超人ロック
単に「超人ロック」とだけ言えば聖悠紀先生による漫画のことを指します。今年で生誕50周年を迎えてなお続いている超長寿漫画です。人類が宇宙に進出した未来、作中屈指の超能力と永遠の命を持つ主人公ロックが色々な時代・惑星で事件に巻き込まれたり他のエスパー達と戦ったりという感じの王道スペースオペラです。
ボードゲームの超人ロックは、この漫画を原作としてエポック社が30年以上も前に発売したもので、各プレイヤーが作中のキャラクターになりきり、自分の正体を隠しつつ、各々の勝利条件を満たすためにESP能力や兵器を駆使して戦闘したり、惑星や秘密基地を探索したりというゲームです。ゲームシステムが秀逸で、ルールの修正や大胆なキャラクターの追加などの変化を経てKMCロック、RPG研ロック、名大ロックなどの独自の進化を遂げて今でも遊ばれ続けています。
このゲームの面白いところは、なんと言っても正体の騙し合いです。原作ではESP能力により外見上は完全に他人になりすますことが出来るのですが、ボードゲームのシステム上では最初から公開の「シルエットカード」と自分だけが確認して伏せておく「正体カード」として再現されています。あまり強力なESP能力やキャラ固有能力を使ってしまうと敵陣営のエースに各個撃破されてしまうので能力を隠したり、味方のふりをして団体行動しつつ肝心なところで裏切ったりといった駆け引きがコミュニケーションを生み、皆でワイワイ盛り上がれるのがサイコーに楽しいです。
また、強力なキャラクターで強力なアイテムを引いた時の俺TUEEE感、かといって多対一に持ち込まれたりダイスの出目次第で窮地に追い込まれるゲームバランス、死んだはずのキャラクターが突然生き返ったりエース級のキャラクターが地形効果で死にかけたりといったハプニングなど、何度遊んでも異なった展開になるところも他のゲームにはなかなかない良い点だと思います。
ただ、なにせ発売が30年以上前なので、当然絶版となっていたのですが、なんと来る12月21日に国際通信社よりリメイクされて発売されます!!めでたい!!!一家に一台是非買いましょう!!!!
超人ロック【CHARACTER BOARD GAME】 国際通信社
KMCでは11/24、25に開催されたゲームマーケット2018秋の先行販売で入手できたので既に何回か遊んでいます。普段はKMCロックのルールで遊んでいるのですが、これを機にオリジナルルールで遊んでみたところ、ゲームから除外されたり、無限に*1攻撃を反射可能といった強烈なカードがいくつかあったり、陣営ごとの人数比がかなり違ったりして新鮮でした。RPG研や名大のルールと比べるとオリジナルからの変更がだいぶ少ないとは言え、こういったあまりに苛烈な部分はしっかり修正さているのだと実感しました。なお、リメイク版ではこういった独自に発展してきたマイナールールを尊重するため、あえてルールに修正を加えていないとのことです。ルールの曖昧性で困ったり、このカード壊れ性能すぎる!と思った場合はぜひKMCロックのページをご覧ください。
プレイログ
実際のプレイの様子を軽く紹介します。今回のメンバーはgnu、drafear、yuma、jacker、siotouto、base64です。
すべてのキャラクターはロックと敵対し悪事をなそうとするEvil、ロックと共にEvilの秘密基地を破壊せんとするGood、それぞれ別々の勝利条件のもとに動くSpecialの3陣営に分類されます。KMCロックのルールではロック:その他Good:Evil:Specialの陣営ごとに1:0:2:2とランダム*2に1人正体カードを選びます。僕が引いたのは追加キャラクターであるリュカーンでした。リュカーンは高い能力値に加えて強力なアイテムを最初から所持しているEvil陣営のエースとも言えるキャラクターです。
まずゲームの前編はEvilたちが悪巧みをしている秘密基地を探す惑星探索編です。僕はGoodキャラクターのシルエットカードを選択したのでGoodのフリをして惑星を探索します。惑星を探索するとエスパーを取り締まる警官と戦闘になったりトラップを踏んだりするのですが、たまにゲームを有利に進められるアイテムを拾えるので、歩いているだけで死ぬような虚弱な能力値キャラクターでない場合はGoodかSpecialのフリをすることが多いです。
探索していると「自分の正体露見」カードを引いてしまいました。これで自分がリュカーンであることは皆にバレてしまいました。せっかく高い能力地を持っているのでいろんなキャラのフリができたのですが、こうなっては仕方ありません。Evil陣営のエースとして仲間を集める役を果たします。
今度は「他人の正体判明」カードを引きました。これを使うと他人の正体を一人だけこっそり覗き見ることができます。これでdrafearの正体を見てみるとなんとロックのうちの一人である「テオ」でした。こんなに早く敵の親玉を発見できるとはついていますね。捨てる神あれば拾う神あり。
さらにさらに超強力なアイテムである「ニケ」を入手しました。これは能力値が高いほど有効活用できるカードなので、リュカーンとの相性は抜群です。もう怖いものなしです。
jackerさんが秘密基地の場所が書かれた「情報入手」カードを規定枚数入手したため後半の秘密基地編に突入します。秘密基地ではEvilシルエットを選択した人が重要拠点を裏向きに伏せて設置します。今回のEvilシルエットはsiotoutoさん一人のみなので、彼の好きなように配置できます。もしも彼の正体がGoodだった場合は破壊しやすいように隣接して設置することができるので、まだ正体を確認していない僕は少々不安です(まぁニケがあるので大抵なんとかなると思っていますが……)。
秘密基地では敵の親玉がdrafearだと僕は知っているので、ドシドシ戦闘を仕掛けていきますが、そこはさすが主人公らしく高い能力値を活かしてのらりくらりと逃げられ続け、4つある重要拠点のうち3つを破壊されてしまいました。最後の重要拠点を破壊されると負けてしまうため、重要拠点の上に陣取ってdrafearが来るのを待ちます。
いよいよ最終戦闘。僕とdrafearの他には僕の味方っぽい動きをしているyumaが戦闘に参加します。更にここで秘密基地編に突入してすぐ罠にハマって死んでいたbase64が「実は生きていた」のダイスロールに成功して復活してきました。何もせずにあっさり死んでいったので敵か味方かわかりませんが放置します。
yumaと協力しdrafearを殴ったところものの数ターンで倒せてしまいました。やはりもともとの能力値が高い上にニケを持っていたら怖いものなしですね。その間base64は静観を決め込んでいましたが、yumaが攻撃したところ固有能力「分解消去」を発動したのでbase64は「ジェシカ」というキャラクターに確定しました。彼女は能力値が全キャラ中最低で、勝利条件が「ゲーム終了時に独身男性キャラとパーティを組んでいる」というなかなか厳しい条件のため、かわいそうな子扱いされている不憫なキャラクターです。そんなわけで彼女を引いてしまった場合はゲーム終了直前まで息を潜めて、最後に独身男性に媚を売って勝たせてもらうのがセオリーなのですが、今回のbase64のムーブは実に素晴らしいと言わざるを得ません。
リュカーンは独身男性なのであとはジェシカとパーティを組めばみんなハッピーエンドだったのですが、僕の手札には相手の正体を見ることが出来る「接触テレパス」のカードが……。そしてKMCロックでは相手の正体を見ている場合勝利宣言を拒否されません。魔が差した僕はbase64に対し接触テレパスを発動、見事(?)ダイスロールに成功して僕とyumaは正体を見てしまいました。これにはbase64もブチ切れ。殆ど無いESP能力を駆使してyumaに殴りかかりますがあっさりいなされてゲーム終了。僕とyuma、あとは死んでいたsiotoutoさんがEvil陣営だったので勝利しました。可愛そうなジェシカ……。
と、超人ロックはこんな感じのゲームです。文章力と時間とスペースの問題でここでは語りきれないので、ぜひ一度プレイしてみてください。
KMCM
明日のアドベントカレンダーは同期のnonyleneさんの担当です。お楽しみに!
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